俳句披講 ― 俳句×音楽イベント『蒙昧の海』。新宿ネイキッドロフトで詠んでもらった句です。 ―


蒙昧の海 〜21世紀式俳句×音楽〜
月の海たゆたうくらげの子守唄 | 祥童 |
雷の音に始まる立ち話 | 漁 |
海月の音ゆらりとゆらり愉快な夜 | 椿 |
帰り道人よりもらいしさくらんぼ | 漁 |
少しだけ休むつもりがハンモック | 翠柑 |
ハンモック煙草のけむりが光る朝 | -無記名- |
夕立ちで流されたのは私の仕事 | -無記名- |
DIVINE ACTION LEVEL | -無記名- |
夏の雨勝手にしやがれほうらほら | -無記名- |
夕立や野菜息つく顔みたし | 布佐 |
君の待つ家が心のハンモック | 黄色 |
ゆれている帽子をかすめる夕立だ | こもれび |
家中に香り垣根の花薔薇(はなそうび) | 布佐 |
顔涼し心は暑し月の海 | ビリーブ |
汗疹の児抱いて惑いし若き母 | -無記名- |
原油高勝手にしやがれ夏だから | 白楓 |
我が心布団もペタンコ夕立よ | -無記名- |
背中ごしやわらかい音包まれる | サクラ |
体重計キャミソールをぬぎ捨てる | マチェ |
頬赤く染めるはあなたか夕焼けか | 田中有紀子 |
Tシャツに裸足でゴロ寝の夕涼み | 祥童 |
昼顔や静かな日々がたいくつかい | 子亀 |
夏の海行くも勝手にしやがれと | 藻杏 |
がんばってハンモックんに登れたよ | 道草 |
東京の風多くして涼はなし | 清水 |
夏あつく西日をにらむカブトムシ | こもれび |
のぼせ顔鈴の音涼し日の終わり | 椿 |
夏の海勝手にしやがれ体重計 | 巣住 |
原油高揺れるろうそく青春の灯(ひ) | 周 |
夕立にはしゃぐオヤジとオフクロと | 秋山 |
夕立ちや勝手にしやがれ母の旅 | 道草 |
薄桃の夢を見る熱帯の午後 | 黄色 |
赤んぼう金魚ばちに手を入れる | 和金 |
出ていくの?勝手にしやがれ愛してる | 黄色 |
夏の旅まゆやまたかく原油高 | 常盤 |
やわらかい海月は君にあげましょう | 蜩 |
靴直し素足の伸びる窓の先 | 白楓 |
紫陽花を数ふるほどの赤ん坊 | 左右 |
初日の出ふんどしで立つ男あり | 白波 |
ぷかぷかと浮輪にのって遠くまで | P |
向日葵が夏めく空を見つめたり | 肉球 |
鰻屋の前通るたび歩み止む | 漁 |
原油高勝手にしやがれ激情炸裂 | 常夏 |
待遠し雷夕立ち夏の空 | 常夏 |
ハンモック帽子を顔にひるねかな | 和金 |
がんばって早寝早起きラジオ体操 | 草冠 |
たなばたに怪電波とどく銀河から | 和金 |
初雷泣く子も黙りヘソ守る | 椿 |
夜中に蚊ぷんぷんぷうん勝手にしやがれ | 肉球 |
月の音ねむたくそよぐ夏風も | 夏光 |
サングラス夏の海はバカだけど | -無記名- |
油虫飛びかう宵や勝手にしやがれ | 苦椒醤 |
夕立にがんばっているサングラス | レーバン |
夜の庭銀河を載せるハンモック | 西川布団 |
夏前に体重計とにらめっこ | 秋山 |
原油高うなぎはぬめりぬめりかな | 道草 |
怪電波ナイスキャッチのさくらんぼ | 道草 |
病葉(わくらば)を千切りてレタスれたすかな | 白楓 |
サングラス割る太陽目をつむる | 螺子丸 |
怒髪天遠き日々を思い出す | サクラ |
ハンモックゆらり丸見え銀河かな | 白波 |
夕立ち草の匂いとドブの匂い | 清水 |
ずっしりと背に汗寝むる赤んぼう | 翠柑 |
花火の音(ね)聞こえど見えるは頭髪ばかり | 祥童 |
空飛んでサンダルくるりと夏みかん | 白波 |
麦酒さま体に浸みいる銀河かな | 蜩 |
サングラス気取る君見てせつないよ | 子亀 |
サングラスかけて虹見る貴婦人や | 蜩 |
体重計買ひたる男キャミソール | 道草 |
サングラスはだしでかけて村を出る | 道草 |
がんばってビール片手に甲子園 | 清水 |
夏めくや日影日かげを歩きゆき | 布佐 |
言霊をのせたる海月の夕べかな | 椿 |
営業の面影見せし夏の夜 | 椿 |
夏の午後三ツ星数えてオリオンビール | 店長 |
お客さんからキーワードを集め、それをなるべく使って詠んでもらいました。

一番人気は原油高でしょうかね。川柳に流れてしまいそうな時事ネタですが、みなさんちゃんと俳句にしてます。アッパレ。
審査員として、道草さん、左右さん、苦椒醤さんが好き勝手なことを言ってくれました。

右は蒙昧の会代表の虹鱒さん。
左は肝っ玉母ちゃん的な新葵さん。

即興で演奏していただきました。

やはり音楽の力は強いなと思い知りました。

↑おまけ。マスコット的座敷童子、常盤さん。
お客様にひねっていただいた俳句です。