俳句披講 ― 第84回の句会で詠んだ句です。 ミッドナイトインパリ ―


第84回句会
2012年11月17日の句会です。
| 冬浅し昔も別に良くはない | 川獺 |
| 寒構えはみ出し者のぱれえどよ | くらら |
| 冬の雨やどり木になるパリジェンヌ | 頬白 |
| クリスマスツリーと新宿駅にあり | 川獺 |
| ボジョレーの栓開いたまま外に出る | 虹鱒 |
| 水洟や渡世の辞書をほぐしをり | 真田虫 |
| 忘年会策まとまらず胃痛し | まみねこ |
| 恋は過去に置いて生牡蠣をほおばって | 虹鱒 |
| これはとてもフランス的な夕時雨 | 道草 |
| 木の葉降る瞳に犀が見えている | 道草 |
| 小説の書けないままに冬に入る | 虹鱒 |
| 牡蠣殻の積み上がりたるブリキ缶 | 川獺 |
| ジャケツにダリの涙を忍ばせる | 虹鱒 |
| 湯豆腐でシュルレアリストを説得す | 道草 |
| 冬浅し低空飛行のカラスかな | くらら |
| 納豆汁ヘミングウェイに気に入られる | 道草 |
| 小春日の衛兵犀の角をハネよ | 道草 |
| 恋焦がれ夜の社交場in Paris | まみねこ |
| ぬくぬくの蒲団恋しや午前九時 | まみねこ |
| ゆずけずる間に帰る汁さめる | 頬白 |
| できるだけ沢庵漬けるできるだけ | くらら |
| 考える人打つ酸の冬の雨 | 川獺 |
| 味噌汁のわかめにそって落涙す | 虹鱒 |
| 寄鍋の団子を割って配りけり | 川獺 |
| 柿喰えば乳飲み子が鳴くだんらんや | 頬白 |
