第64回句会

2011年3月30日の句会です。
駒込・滝沢家で夜の句会。
朧月東京はまだ威張りをる虹鱒
木蓮の元に群がる煙かなおにかます
春眠や親子喧嘩を遠く聞くおにかます
春眠のパソコンの前光浮くまね
佐保姫やいっそトップレスなんぞ苦椒醤
春愁YOUTUBEに入りびたる常盤
囀りや染みとおるのち滲みゆく苦椒醤
平和ではない一本の白木蓮道草
柔らかに吸う息ひとつ天地春くらら
啓蟄やそろそろちゃんと生きようか苦椒醤
原子見つけてから春の風の不安虹鱒
初蝶のお出かけですか並走す歌葉
何処(いづこ)かとトタン返して青き踏む呼雲
ブランコにゆれる幼子(おさなご)嫁菜摘む頬白
春雪やクロッカス全開うちのなか歌葉
花菜風汐留ビルの先っぽへ歌葉
災害来て何春愁ぞ俳句する常盤
地震夜独りで過ごす不倫女子国立
春の闇小さき灯りで洟をかむ呼雲
かいくぐる勇気もなくて夢見月頬白
こんにちはさよならまじる春の海虹鱒
やっぱりねぼんやりがいい春のそらくらら
ざわざわわ混濁あらせ春の水頬白
線路に沿い卒業生の祝花が落つ道草
木蓮の仰ぐ天かな飄々とくらら
春愁や汚れ一つなき兄の靴おにかます
春の雷時を駆けるスニーカーまね
春愁や兎に角兎に角ラップする常盤
空を割る電線たどって帰る雁呼雲
自転車ではじまる春の夜の逃避道草
おこたの中足触れあってかりんとうまね