第54回句会

2010年5月23日の句会です。
スカイツリーと浅草で吟行しました。
ビニール傘天道虫と水てきと夏色
床臥せば雨打つ音に鳥の声苦醤椒
なめくじが殻を忘れし厠かな翠柑
五月雨の昼の浅草デンキブラン夏色
楽しいフリも止めたの五月竹の子
幸運を持てる気がして夏始新葵
墨田川上れり下れり色男常盤
蕗はただみずみずしくてすなほ翠柑
ガリガリ君かじる前歯にひとめぼれ竹の子
洗濯機回して香る今朝の夏新葵
五合目の新電波塔さみだるる翠柑
あこがれは天高く空木夏色
五月雨やリストランテに電気ブラン常盤
走梅雨さらば浅草で逢ひましょう虹鱒
タワーよりブーケを飛ばす花嫁おり竹の子
天見上げ迎え梅雨中スカイツリー和布
五月雨樹はまだ伸びる空までも新葵
どぶ川で夏鴨藻を食すなり夏色
柿若葉日の陽吸い込む息づかい新葵
電気ブラン虞美人草と差し向かう虹鱒
夏始冷やして食べてねってトマトが竹の子
浅草につながる橋の南風かな常盤
地下鉄の駅薄暑からスカイツリー虹鱒
風の香やいま大川の橋渡る新葵
汗巾(あせふき)を絞りし車夫の腕自慢道草
青時雨競馬新聞傘にして常盤
軽鳧飛ぶもスカイツリーの高さかな虹鱒
夏めくや丸き尻下げ用を足す道草
黒南風や電気ブランを間違える道草
シーズーがパンジーと相対の後困惑す苦醤椒
かの五月私も聖少女であった竹の子
褌しめて世界征服の塔虹鱒
シーズー?万華鏡=パンジーの花苦醤椒
隅田川水母(くらげ)ただよう皐月雨和布
ひなげしや咲き散り咲き散り散りは咲き苦醤椒
初夏に江戸スカイツリーは色も無し翠柑
夏雨の村長とスカイツリ常盤
天井が低い夏は浅草電気ブラン翠柑
新緑のパセリに似たナイフとフォークの皿道草