俳句披講 ― 第34回の句会で詠んだ句です。深大寺で詠みました。 ―


第34回句会
2008年9月28日の句会です。深大寺で吟行しました。
空重ね重ねた空あぁ薄紅葉 | 真田虫 |
荒れ庭や薬罐に黙す鳴き虫よ | 呼雲 |
水澄みてキリカブに寄る赤い鯉 | 木の香 |
秋の茶屋新ソバ食べてあたたまる | 木の香 |
太鼓の音に並んでは散る鯉家族 | 木の香 |
新蕎麦やそば湯にまるくうずくまる | 虹鱒 |
バット置きペンをにぎるも汗かけず | 農村 |
蕎麦食いて墓前の花を決めにけり | 新葵 |
新そばの湯気に手かざす九月尽 | いちじく |
煙管から薫る異国の深大寺 | 真田虫 |
またひとつ身に入(し)む鐘の音かぞえ珠(だま) | いちじく |
獅子舞の獅子は鳴かずに秋の倉 | 虹鱒 |
両の手がポケットにある秋気かな | 常盤 |
秋祭跨げば重い大太鼓 | 道草 |
八の字に流るる小川芙蓉の実 | 常盤 |
秋祭り空(color)の彼方にうた響く | 白楓 |
いちじくの口赤々と生きるなり | 白楓 |
大太鼓叩くふるわす馬肥ゆる | 虹鱒 |
虫の音や老父老婦の墓じるし | 呼雲 |
蕎麦すする顔も澄みたる深大寺 | 道草 |
コスモスの花屋の主姿なし | 虹鱒 |
結葉(むすびば)の足元みると黄落(くわうらく) | 子亀 |
深池の主息吐けばそぞろ寒 | いちじく |
秋のせい寝過ぎた後の夜食かな | 農村 |
身に沁むや時間に毛布を重ねけり | 呼雲 |
ねむる子が上衣を脱がす秋の坂 | 螺子丸 |
過ぎ変わるくよくよするな(Don't think twice)秋の道 | 白楓 |
釈迦倚像花野に跳躍する児等と | 道草 |
初鴨や潜り慣れずにおしり半分 | 子亀 |
側道の吾(あ)を統(す)ぶ白き芙蓉かな | 道草 |
九月尽釈迦の額に蒼き閃光 | いちじく |
空蝉の砕けて松の色変へず | 真田虫 |
掌(たなごころ)固形の秋がここに居り | 苦椒醤 |
十五夜に免じてやろう寛大な私 | 螺子丸 |
秋まつり裾を引き摺る子獅かな | 子亀 |
眠いのは秋のせいだともう一度 | 農村 |
蕎麦よりも彳立(てきりつ)せんと腰を打つ | 呼雲 |
水澄みて今年も蕎麦のうまき寺 | 新葵 |
夏負けてアンダーシャツは押入れに | 農村 |
水神に守られし子らの秋祭 | 新葵 |
バスケットコートに彼岸花揺れる | 道草 |
色も褪せ睫を伏せた曼珠沙華 | 苦椒醤 |
木々の葉と君の横顔赤くなり | 農村 |
薄命でしかし野太き花芙蓉 | 苦椒醤 |
こおろぎか目覚ましまたのひとねむり | 白楓 |
曼珠沙華枯れても凛と歌うかな | 螺子丸 |
起き抜けの秋晴れ一服びびしびれ | 白楓 |
新そばにのどがなるなり深大寺 | 常盤 |
秋祭小さきひざの獅子頭 | 常盤 |
サングラス色なき風を透かし立つ | 真田虫 |
稲刈の後に立つカエルの一鳴き | 螺子丸 |
グローブよエラーをするな原爆忌 | 真田虫 |
眠る子の重たきことよ秋の暮 | 螺子丸 |
露店の娘(こ)色なき風にもたれおり | 常盤 |
逆さ蜘蛛秋の時雨に嗽(うがい)せり | 呼雲 |
秋澄みて眠いから泣く子どもかな | 新葵 |
ワッショイとトラックみこしでバチ叩く | 木の香 |
コスモスや彼方からの風に揺れ | 苦椒醤 |
そこのけや子供神輿だ秋祭り | 子亀 |
秋風のはじまるところ深大寺 | 虹鱒 |
水澄みて金魚と思えば散りし花 | 木の香 |
彼岸花亡き人の想い乱れ咲く | 子亀 |
とき 平成20年9月28日(日)
場所 深大寺とその周辺
天気 曇り
参加者 虹鱒、道草、新葵、白楓、コチュジャン、真田虫、螺子丸、呼雲、小亀、いちじく、常盤、木の香(初参加)、農村(初参加)以上13名
秋曇りでやや肌寒い日であったが、深大寺は快くにぎわっていた。蕎麦の町というイメージよりも地方の行楽地といった感じで東京にいることをしばし忘れてしまう。
寺の鐘を合図に1時間ほど散策。銅造釈迦如来倚像、元三大師堂、石田波郷の墓と句碑などを見て回る。変な感じがしたのが本堂正面にある、なんじゃもんじゃの木で、どう接すればいいか大変困った。
昼食。松葉茶屋にて新蕎麦を食す。ビールと蕎麦のコンビは磐石であった。食後に新葵が蒙昧の菩提寺を深大寺にしないかと話す。どうやらここがお気に入りになったようだ。異存はない。
句会から白楓と螺子丸が合流。人数がいると句も増えてよい。この中で今回特選をとったのは、呼雲。前回に引き続きの2連勝。強い。初参加の農村、木の香も思い思いの句を作っていた。ぜひ次回も来てほしい。
タフな句会であったが全部が楽しかった。深大寺またこようと思う。
おまけ。妖怪尻目ブームの到来。徐に服を脱ぎ、尻にある目で人を脅かす妖怪。その姿があまりに切ないのでぜひ見てほしい。深大寺入り口にある妖怪茶屋にいます。