俳句披講 ― 第31回の句会。高田馬場の部室で詠んだ句です。 ―


第31回句会
2008年6月15日の句会です。部室席題「十薬」
| 黒猫や粽つついて空笑う | 藻杏 |
| ぼうぼうの草刈る体がはね上がる | 螺子丸 |
| 中年の兄弟となり蜜豆屋 | 道草 |
| 紫陽花やシャンペン色に奮えたり | 呼雲 |
| 不如帰赤血球の燃えている | 虹鱒 |
| どくだみや母とは違う女であり | 道草 |
| 空梅雨の休日ほわり長考す | 虹鱒 |
| どくだみや給油所裏に低く揺れ | 白楓 |
| 十薬や猫の額を覆いけり | 呼雲 |
| 白壁に守宮の影の染み込む夜 | 呼雲 |
| 冷酒にチョコクロワッサン顔しぶし | 常盤 |
| 滴りや時かける音の蒼きかな | 藻杏 |
| カラフルに飛び交うマダム父の日よ | くらら |
| どくだみと泥のサンダルおろしたて | おにかます |
| 鶏卵は汗を拭いて梅雨の入り | 白楓 |
| 新聞紙昼寝してをり座布団も | 道草 |
| 休日や朝昼晩の氷菓子 | おにかます |
| どくだみと五臓六腑にひびかせり | 虹鱒 |
| ビスコ食う余の手を登る小蜘蛛かな | 常盤 |
| 雨落ちてふっくら染まる額の花 | くらら |
| 憂さ濯ぐ袋小路の夏の川 | おにかます |
| どくだみの呼吸たまる庭の影 | 螺子丸 |
| どくだみの白い十字にこうべたれ | 常盤 |
| 十薬と知ってか猫のかじりたり | くらら |
| 鳴神は尾の長々し狭き部屋 | 白楓 |
この日の句会は三句出し三句選。
特選は白楓さんの「鳴神は〜」の句でした。前回に引き続き連覇です。いやぁ、悔しい。 準特選が螺子丸さんの「ぼうのうの〜」句でした。螺子丸さんは選の感想が面白いです。 初参加の呼雲さんは席題の「十薬」で一番票を集めていました。「猫の額」の句です。

句会をひと段落し、暑いしお外で俳句しようぜ!と公園へ。

気持ちよくお酒飲んでるうちに肌寒くなってお開き。

平行棒で足を平行に保つ呼雲さんに天晴れ。
