俳句披講 ― 第24回の句会で詠んだ句です。 ―


第24回句会
2008年初句会。この日の句会は書初めを行いました。
| 曇天割ってどんどの火は高く | 新葵 |
| 喫茶にて灰皿にみた初日の出 | 草冠 |
| 冬ざれや友の蛮声響くなり | 廣島 |
| ラジオ切る成人の日のパトカー | 虹鱒 |
| 振袖やぎこちなくまた誇らしく | 新葵 |
| 成人の日おすまししてるハイカラさん | 常盤 |
| 花見酒恋ふは真冬の神田川 | 菊野 |
| 過ぎし日の色えんぴつ春を待つ | 廣島 |
| 方膝の蒼き眼の中冬銀河 | 廣島 |
| すがりつく枯葉に灯る初明かり | 菊野 |
| 寒牡丹名を知る心は二十歳かな | 菊野 |
| 雀卓を囲う祖母の淑気かな | 廣島 |
| 冴ゆる夜ネオンの巨人現れり | 菊野 |
| 神田川電線に沿い冬深し | 虹鱒 |
| 松過ぎの蕾はかたし神田川 | 新葵 |
| 見上ぐればざぼんの尻の丸いこと | 虹鱒 |
| われに似てなめこをすする女あり | 虹鱒 |
| 去年今年洗濯物が山となり | 常盤 |
| 姫始リップクリーム忘れたり | 新葵 |
| 初日記書き出せなくて虚無と書く | 常盤 |
| 凧糸の真白き直線雲に溶け | 歌葉 |
| 照明灯三十二基いっせいに冬に入る | 虹鱒 |
| 男五人泣初(なきぞめ)の我紅一点 | 歌葉 |
| 謹慎をくらいなまはげ酒を断つ | 新葵 |
| 言の葉よ凧に乗り飛んでゆけ | 菊野 |
| 初笑いかわらぬ顔にほっとして | 常盤 |
| 成人式膝をそろえし猫舗道 | 廣島 |
| 宝舟目血走って貧(ひん)の神 | 常盤 |
| 空を引き新春の風に凧はなる | 歌葉 |
| 新成人街華やいで春爛漫 | 歌葉 |
| 風は無し冬菊枯れて神田川 | 歌葉 |
