第2回 句会の基本

いやいやお待たせしました第2回。
今回は句会について。

簡単に言えば句会とは俳句を発表してああだこうだ言い合う場なのですが、
まずは簡単に句会の流れ。

1、作句 「俳句が無いと句会は始まらない」

形式として、
 「吟行」…皆で散策をして句を作る。
 「席題」…その場で題を出してその場で作る
 「兼題」…事前に決められた題で各自作って持ってくる。
 「当季雑詠」…現在の季節の句を自由題で作る。(大抵事前に作ってくる)
 という4つが基本パターンであとは応用のバリエーション。
蒙昧の会では初句会から一年間は吟行句会ばかり毎月やっていました。

2、投句(出句) 「投句しないと句会は楽しくない」

大抵は短冊が用意してあるので、そこに無記名で俳句を書きます。
 人より少なく投句するのは認められても、多く投句するのを認められるのは稀 です。
このとき、自分の句ぐらいはメモしておくか、自分で覚えておきましょう。
 
3、清記 「清記が句会の肝心かなめ」

投句されたそれぞれの短冊をシャッフルして、それぞれどれが誰の句かがわから ないままに何枚かずつ取り、書き写します。
このとき作者の漢字が間違っていてもそのまま写し、ふり仮名がある場合はそれ も正確に写しましょう。
書き写す紙には「〜清記」(〜は自分の俳号)と書き、番号を入れます。
これをすることによって、筆跡などから誰が作った句かがわからなくなり、選や 批評が公平になります。
 字は誤読の無い様に丁寧に書きましょう。字の写し間違いは御法度です。

4、選句 「選は命がけ」

清記用紙を隣から隣へと番号の順番に回し、自分が良いと思う句を選んでいきま す。自分の清記した用紙がまわってきたら、一通り全ての句を見たことになりま す。
何句選ぶかや選び方は句会の形式や人数によって違いますが、最終的にその数を 選ぶために少し多めに選んでおきます。
特にその句会全体の雰囲気やレベルがわからないうちは、なるべく多くの句を写 しておいて後からじっくり考えて選ぶのが無難です。
 人によっては選を鍛えるために、絶対評価で良いと思った句しか写さない人も います。
 また、分らない言葉や季語などはこの時間に周りの人に聞くのがベスト。
また、自分の句を選んではいけません。

5、披講 「堂々と大きな声で」

披講とは読みあげて披露すること。ここでは選んだ句を発表することです。大抵 代表の人が最後になるように順番に披講します。
誰かの選んだ句が自分の手元の清記用紙にある句の場合、「ハイ」とか「いただ きました」と発声し、その点数を控えていきます。
自分の選んだ句を披講するときは、皆さん一番緊張しているときなので、堂々と 大きな声で読みましょう。また、その際に自分の選んだ句が何番の清記用紙にあ った句かわかるように番号も言うと親切です。

6、講評・名乗り 「句会の花よ」

高得点句から順に良いところ悪いところなどを言い合います。
名乗り(作者を明かす)をどの段階でするかは句会によって様々ですが、蒙昧の 会ではその句の講評が一通り済んで「この句の作者は?」と聞かれたら「ハイ」 と手を挙げる形です。
 講評では自分の句が選ばれなくて落ち込んでいても、自分の選んだ句の良いと 思ったところを素直にアピールしましょう。
高得点句に噛み付いたり、自分だけしか選ばなかった句への愛情を吐露しましょ う。講評の場を楽しむのが句会を楽しむ近道です。

というのがおおまかな流れ。
投句→清記→選句→披講→講評というのはどこの句会に行っても大体同じなので 、これさえ知っていれば道場破りだってできます。
この後にお酒を飲んだりしながら、また俳句の話をするっていうのがまた楽しい 。塾長などは長時間の集中により講評のころにはもう頭が痺れはじめて早く飲み たいって思います。まあ最初から飲むと後半ぐったりするし、お酒の加減は案外 難しい。

あー今回はぐるぐる抜きで句会の説明でした。なんか仕事ぞって感じ。
次回は振り回すつもりだよ〜。

第3回予告 句会のぐるぐる